□□□ お名前とサイト名をどうぞ。また、よろしければ一言なにか。 □□□ |
名前:海藤 サイト名:激、喧嘩上等 一言:楽しいです。出来の良し悪しは兎も角。 |
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□□□ 告白 □□□ |
聞いて欲しい事があると、彼は空を仰ぐ。 濁った夏の空で、星が鈍く瞬いている。その一つを彼は指差した。 「あれ、俺の故郷(くに)」 |
□□□ 62文字 彼の名はベジータ 星の名はコリン …スイマセン □□□ |
□□□ 嘘 □□□ |
額に触れる絨毯は柔らかい。頭を押さえつける掌は硬い。 耳に当たる銃口は痛く、ボスの声は重い。 「お前の嘘にはやられたよ」 銃声が熱い。 |
□□□ 64文字 □□□ |
□□□ 卒業 □□□ |
睡眠は樹上(安全)、食事は森の恵み(虫)、移動は四足(理由不明)。 勁くなる為師匠に弟子入りして半年。 母さん、人間を卒業しそうです。 |
□□□ 65文字 一生懸命です □□□ |
□□□ 旅 □□□ |
くたばり損いの原付と少しの荷物。行き先は不明。 悪路に幾度か横転する。その都度道連れの猫が不平を洩らす。 見上げた空は曇天。悪くない。 |
□□□ 65文字 □□□ |
□□□ 学ぶ □□□ |
どうも、尻の具合が激しく悪いらしい。 親父はドアの前で一度項垂れ、大きく天を仰ぎ、便所へと消えた。 その背中に悲壮さを学んだ気がする。 |
□□□ 65文字 何と云うか下品で申し訳なく □□□ |
□□□ 電車 □□□ |
幾世紀か前にあった電車とは、大きく箱型で、 干し魚のように連なり、色ンな物を載せ、 そして宇宙を飛ぶのだそうだ。 文献にそう書いてある。 |
□□□ 65文字 電車って云うと幻想味が薄れる □□□ |
□□□ ペット □□□ |
午睡の後、ふいに起き上がれなくなった。 傍にある飼い猫の尻を枯れた掌で撫でれば、猫が振り向き、にかりと笑った。 最期に珍妙な物を見た。 |
□□□ 65文字 □□□ |
□□□ 癖 □□□ |
彼は本を読みながら無意識に毛を抜く。髪に限らず、眉毛や脛毛も抜く。 抜いた毛はきちんと屑入れに捨てているが、 流石に鼻毛はやめておけ。 |
□□□ 65文字 とても一生懸命です □□□ |
□□□ おとな □□□ |
蝶は一度、蛹の中で自身をどろりと融かす。 「だから、大人になる為には一度融けないと駄目なんだね、ママ?」 ええ、そうよ。この硫酸でね。 |
□□□ 65文字 融けはしないと思うのですが □□□ |
□□□ 食事 □□□ |
噛み千切って咀嚼して嚥下する。 唇に付いたソースを指先と舌が拭う。 艶やかな仕草の筈なのに、口から食み出たタガメの脚が台無しにする。 |
□□□ 64文字 タガメは何となく硬そうだと □□□ |
□□□ 本 □□□ |
本が好きだ。タチの悪い事に重厚な本が好きだ。 凶器のような本ばかり集めてしまう。 少し考えた方が良いかもと、足に刺さった本を見て思う。 |
□□□ 65文字 本は結構危険 □□□ |
□□□ 夢 □□□ |
月彩の許、私は彼に追われている。 嗤う彼のナイフが私を突き刺し、劈く痛みに眼が醒める。 其処に彼がいる。私は逃げ惑い、幾度も眼醒める。 |
□□□ 65文字 何ともありがちで □□□ |
□□□ 女と女 □□□ |
「何て馬鹿女なの。その派手な頭は飾りなのね」 「何よ、アンタのデカ頭は飾りにもならない癖に」 「やめなさいよ。ヲカマ同士で醜いったら」 |
□□□ 65文字 三人目もオキャマさん 何と言って良いのやら □□□ |
□□□ 手紙 □□□ |
十年前の私から手紙が届いた。 病院のベッドの上で顫え乍書いた、たった一行だけの手紙。 ――ねえ、生きてる? ええ、生きてるわ。ちゃんと。 |
□□□ 65文字 □□□ |
□□□ 信仰 □□□ |
存在するかどうかも解らぬ者に、誰もが額づき冥加を乞う。 愚かしい。信仰など支配の一手段でしかない。 そう毒づき乍らも、私は奇蹟を施す。 |
□□□ 65文字 ェー…… □□□ |
□□□ 遊び □□□ |
帰るのね、奥さんの所に。ああ、帰るよ。彼女は舌足らずで、彼の声は甲高い。 橘は二人に声を掛けた。 「櫂君、萌君。それは何の遊びかな?」 |
□□□ 65文字 不倫ゴッコ □□□ |
□□□ 初体験 □□□ |
腰がざわつく。脊髄に絡むのは期待か、或いは不安か。 頭で手順を繰り返し、息を吐いた。ドアが開く。 「ファティ」 一声吼えて引き鉄を引く。 |
□□□ 65文字 初めての人殺し パパネタ楽 □□□ |
□□□ 仕事 □□□ |
熱く濡れた眸は黒玻瑠、半ば開いた朱唇は鬼灯。 いいかい。後見人の声が胸を軋ませる。仕事だらかね、惚れちゃあ駄目だよ。 解いた躰が痛い。 |
□□□ 65文字 意味解んね □□□ |
□□□ 化粧 □□□ |
紅を差し、眉に墨を入れる。 其れは儀式にも似た行為。刷毛が紅筆が躰を鼓舞する。 きるきると背後の襖が開いた。 「お父さ……」 何てこった。 |
□□□ 65文字 家の中でぐらい やりたいようにやらせてやれ… □□□ |
□□□ 怒り □□□ |
血管が収縮するのが解る。瞳孔が開いて、くらりと意識が揺れる。 顫える拳を同居人の腹に押し当てた。 「秘蔵の海鼠腸勝手に食ったろ。吐け」 |
□□□ 65文字 海鼠腸(コノワタ)=ナマコの腸 発想貧困 □□□ |
□□□ 神秘 □□□ |
朝刊を脇に挟み、腰を浮かす。純白の便器に横たわる純白の朝一番。 バリウムは色んな意味で凄かった。私は小さく唸る。 うーん、神秘的。 |
□□□ 63文字 ホントスイマセン □□□ |
□□□ 噂 □□□ |
あの転入生、唇紅すぎない? 塗ってるんだって、口紅。私は血だって聞いたよ。違うよ、血は啜ってるんだよ。ヤダ、吸血鬼じゃん。 「正解」 |
□□□ 64文字 ダメだ何にも思い付かねぇ… □□□ |
□□□ 彼と彼女 □□□ |
開いたノートに彼女の字が踊る。手首を切った、と。 彼は手首を見る。傷口から止め処無く血が零れている。 痛みはいつも彼に押し付けられる。 |
□□□ 65文字 説明を要するネタは駄目でしょうよ □□□ |
□□□ 悲しみ □□□ |
疲れたよ。部屋に明りを灯す。生きるって面倒臭いね。独りきりの部屋。何で生きるのかな、ねえどう思う? 仙人掌は相槌すら打ってくれない。 |
□□□ 65文字 つД`) □□□ |
□□□ 生 □□□ |
私は貴方に感謝する。貴方が産まれ、生きてきた事に感謝する。そうして私はナイフで肉を切る。朱い肉と血汁。 「ウエルダンて言ったのに」 |
□□□ 64文字 ナマって読んだ 駄目だコレ □□□ |
□□□ 死 □□□ |
死にたいと彼女が云う。死になよと私が応える。 一緒に死んで。いいよ。 二人で手摺を乗り越える。何度繰り返したろう。 既に死んでいるのに。 |
□□□ 65文字 又してもありがちな… □□□ |
□□□ 芝居 □□□ |
聖夜、母は豪勢な料理を作り、私はケーキを焼き、父は贈物を両腕に頬笑む。 今宵一時の夢。 朝になれば彼等は役者に、私は孤独な老婆に還る。 |
□□□ 65文字 □□□ |
□□□ 体 □□□ |
足は逃げられないように切った。腕は抵抗出来ないように腐らせた。唇は罵倒に耐えかねて縫った。 おぞましい体の貴方。でも可愛い貴方の体。 |
□□□ 65文字 ネタ枯渇 □□□ |
□□□ 感謝 □□□ |
「おはよ。ホラ、お弁当。ち、違うわよ、一つより二つの方が作り易いだけよ! 勘違いしないでよ!」 「しないわよ! でも……あ、ありがと」 |
□□□ 64文字 ダブルツンデレ コレはコレである意味 □□□ |
□□□ イベント □□□ |
「冬のイベントに向けて頑張らないと」 「あら、クリスマス? バレンタイン? いいわね若い人は」 「やだな、冬といえば冬コミじゃないですか」 |
□□□ 65文字 一般人を巻き込むのはやめて □□□ |
□□□ やわらかさ □□□ |
弾力はなければならない。凡てを包み込む深さがなくてはならない。 郷愁の湧く柔らかさでなくてはならない。 よって、デブの乳は乳ではない。 |
□□□ 65文字 ちち □□□ |
□□□ 痛み □□□ |
信じてた。どんなに時を経てもアナタは大丈夫だと。 なのに、噫乎、この痛み。この疼き。この奈落。 たかが半年熟成で裏切るのか、馬鈴薯よ。 |
□□□ 65文字 芋だろうが何だろうが痛む時は痛む □□□ |
□□□ 好き □□□ |
鼓動が早くなって、呼吸が荒くなって、血圧が上昇して、顔が火照って、 嗚呼、何だろコレ、どうしたんだろ私と思ってたら、 その後、倒れた。 |
□□□ 65文字 脂質の摂り過ぎに注意して お題に沿ってないなんてきっと気の所為 □□□ |
□□□ 今昔 □□□ |
昔、彼は悪童だった。蛙を爆発させ金魚を下ろし僕を苛めた。 今、彼は僕と並んで化粧をしドレスを着て店に出ている。 ようこそクラブ髭姫へ。 |
□□□ 65文字 ひげガールのネーミングは秀逸 □□□ |
□□□ 渇き □□□ |
頭が痛い。多量の酒精に喉が渇く。嗄れた声で相方に水を頼む。 相方は水を己が口に含み、唇を差出した。 宿酔の朝にそんな生温い水は要らん。 |
□□□ 65文字 宿酔になる程呑んだ事ねえや □□□ |
□□□ 浪漫 □□□ |
其は秘された深海の藍。高く深い穹天の蒼。神の与し青に僕等は夢を視る。 二つの山と双つの丘と昏い渓谷を持つ紺碧。 其は名をスク水と云う。 |
□□□ 65文字 変態は浪漫の心の友だと思ってる □□□ |
□□□ 季節 □□□ |
春は馨る梅で酒を呑む。夏は瞬く蛍で酒を呑む。秋は玲瓏たる月で、冬は可憐な雪で酒を呑む。 私の季節は年中、酒。 酒は移ろい、繰り返す。 |
□□□ 64文字 酒は良い □□□ |
□□□ 別れ □□□ |
私と君が出逢ったのはほんの十月程前。 私は君の命綱だった。君は私を通して命の糧を得ていたのだよ。さあ、お別れの刻だ。 君、産まれ給え。 |
□□□ 65文字 臍の緒 □□□ |
□□□ 欲 □□□ |
欲しなさい。産婆が云い、尻を叩く。産声も上げれぬ逆子の子。 欲しなさい、命を、貪欲に。 尻を叩く。刹那、空間が破裂する程の呱呱。 命を。 |
□□□ 65文字 上とカブってるんじゃない 上の続きなんだ と云う事で □□□ |
□□□ 贈り物 □□□ |
毎日毎日贈り物が届く。送り主は解らない。 けれど、きっととても素敵な人。 だってホラ、今日も私の大好きな匂い立つ贓物が箱一杯に。 |
□□□ 62文字 シメがコレ □□□ |
Written by kaito |